こめかみニキビ、洗顔で見落とす横顔とメガネのつるのケア
こめかみニキビは、洗顔の最後に横顔まですすぐことと、そこにふれるメガネのつるやヘッドホンをこまめにふくことの2つから始めます。

このノートで扱うこと全7項目
| 場面 | この記事で見ること | 出典 |
|---|---|---|
| 朝晩の洗顔 | 1日2回ぬるま湯でやさしく。横顔と生え際まですすぎが届いているか | 韓国疾病管理庁 ニキビ(2026年更新) · 公的機関 |
| ヘアスプレー・ジェルを使う日 | 吹きつけるときに顔を覆わないと、ニキビのような発疹が出ることがある | 韓国疾病管理庁 ニキビ · 公的機関 |
| メガネを長くかける日 | メガネの接触部位に発疹が出た患者42人で、フレームの78.5%がニッケル陽性 | 2013 PMID 23717004 · B |
| ヘアオイル・ポマード | 外来390人の調査で、使っていることがニキビと関連(調整オッズ比4.0) | 2025 PMID 41006368 · B |
| タオルでこする習慣 | ナイロンタオルでこすって洗った2週間後、皮膚からの水分の蒸散が増えた(6人) | 2018 PMID 29243811 · B |
表の公的機関は韓国のものです。韓国疾病管理庁(KDCA)は韓国の国の保健機関です。本文の大韓皮膚科学会は韓国の皮膚科専門医の学会です。
こめかみは、なぜ洗顔のときに見落としやすい?
手のひらは顔の真ん中をこすりやすい形なので、耳の前のこめかみともみあげは、泡はついてもすすぎが足りなくなりがちです。出勤前に1分で洗顔をすませる朝は、生え際に残った泡の線が鏡にそのまま映ることもあります。
韓国疾病管理庁(KDCA)の国家健康情報ポータルは、洗顔の回数が多すぎたり強くこすったりすると皮膚のバリアが傷ついてニキビが悪化することがあるとして、1日2回ぬるま湯でやさしく洗うよう案内しています。回数を増やすより、最後のすすぎで手のひらを耳の前まで広げ、もう一度水をかけるほうが合っています。水気をとるときもこすりません。健康な成人6人の腕を、ナイロンタオルと石けんで2週間、1日2回こすって洗った2018年の研究では、こすった側は石けんだけで洗った側より水分の蒸散が増え、天然保湿因子が減りました(根拠の等級B、小規模)。

メガネのつる・ヘッドホン・ヘルメットのひもは、どのくらいの頻度でふく?
何回がちょうどいいかを決めた研究はないので、この記事では「肌にふれた日はその日にふく」を目安にしています。メガネのつると鼻パッドは毎晩の洗顔のあとに、ヘッドホンのクッションとヘルメットのひもは汗をかいて使った日にふきます。
暑い季節は、この頻度がより大切になります。韓国疾病管理庁の国家健康情報ポータル(2026年更新)によると、体温が1°C上がるごとに皮脂の分泌が10%ずつ増え、夏に落ち着いていたニキビがひどくなることがあります。ヘルメットをかぶって自転車で通勤する人や、オンライン授業のあいだずっとヘッドホンをつけている学生なら、外したあとに汗をタオルで軽く押さえ、すぐに洗います。米国皮膚科学会(AAD)は、運動中の汗はこすらず押さえるようにふき、共用のヘルメットのような用具は使う前にふくようすすめています。
メガネには、もう1つ見ておきたい点があります。2013年の韓国の研究で、メガネの接触部位に発疹が出た患者42人に貼付試験をしたところ、陽性でもっとも多かったのは硫酸ニッケルで73.8%でした。フレームの形に沿ってかゆく赤いなら、ニキビではなく金属への反応かもしれません。

サイドの髪のスタイリング剤は、どこからつける?
オイルやワックスは生え際から離れた髪のほうからつけ、手のひらに残ったぶんは顔にさわる前に洗い流します。スプレーやジェルを使う日は、吹きつけているあいだ手や紙で顔を覆います。
後者の案内は韓国疾病管理庁の資料にあります。スプレーが顔にかかると化粧品によってニキビのような発疹が出ることがあるので、顔を覆うようにというものです。エチオピアの皮膚科外来を受診した390人を調べた2025年の研究でも、ヘアオイル・ポマードの使用はニキビと関連する要因として挙がりました(調整オッズ比4.0)。ただ、病院に来た人だけを一度だけ調べた横断研究なので、ヘアオイルが原因とは言い切れません。つける位置を髪のほうへ移すのは、この2つの資料をもとにした編集部の基準です。

頭皮では平気なシャンプーが、横顔では違うこともある?
同じ物質でも、つく場所によって皮膚の反応が違って出ることがあります。頭皮で問題のなかったシャンプーでも、すすぎが足りないこめかみでは別に様子を見ます。
男性10人の頭皮・顔・背中に同じ刺激物質を塗って比べた2012年の研究では、反応の強さは物質と濃度によって場所ごとに違いました(根拠の等級A、小規模)。シャンプーの成分のうちコカミドプロピルベタインは、美容師を対象にした研究70本を検討した2022年のレビューで接触アレルギーのリスクが1.7倍と出ましたが、これは1日に何度もさわる仕事での結果です。シャンプーを替える前に、髪を洗ったあとこめかみまでもう一度すすいでいるかを先に確かめます。
こめかみの2週間記録表
| やること | いつ | 頻度 | 書いておくこと |
|---|---|---|---|
| 横顔・もみあげのすすぎ | 朝晩の洗顔の最後 | 洗顔のたびに | 生え際に泡が残っていたか(○/×) |
| メガネのつる・鼻パッドをふく | 夜の洗顔のあと | 毎日 | ふいた日の印、フレームに沿ってかゆいか |
| ヘッドホンのクッション・ヘルメットのひもをふく | 外した直後 | 汗をかいて使った日ごとに | 使った時間(分) |
| スプレー・ジェルのとき顔を覆う | スタイリングのとき | 使うたびに | 覆ったか、使った製品の名前 |
| こめかみのブツブツを見る | 日曜の夜 | 週1回 | 数、かゆみや赤い縁取りの有無、同じ照明の写真 |
2週間たったら1週目と2週目の写真を並べ、ブツブツがメガネのつるの線や生え際に沿って集まっていないかを見ます。片側だけに集まっているなら、いつもそちら側を下にして寝る枕や、片耳だけにかけるヘッドホンのように、左右で違う習慣がないかもいっしょに書きます。
こめかみの赤みやブツブツ、皮膚科医に相談したいのはどんなとき?
- メガネのフレームや新しいスタイリング剤がふれる形に沿って、かゆく赤い発疹が広がるなら、金属や成分への反応かどうかを皮膚科の貼付試験で確かめてもらってください。
- 韓国疾病管理庁は、医療機関でのケアも6〜8週間続けて受けてから方法を見直すと案内しています。記録を6〜8週間続けても変わらないなら、皮膚科に相談してください。
- 小さなブツブツが腫れて痛むしこりに変わったり、膿をくり返したりするなら、傷あとが残る前に受診してください。
この記事で使った数字と研究
- メガネの接触部位に発疹が出た患者42人を調べた2013年の韓国の研究では、フレームの78.5%がニッケル陽性で、貼付試験でもっとも多い陽性は硫酸ニッケル(73.8%)でした。
- エチオピアの皮膚科外来390人を調べた2025年の研究では、ヘアオイル・ポマードの使用がニキビと関連していました(調整オッズ比4.0、横断研究)。
- 韓国疾病管理庁の国家健康情報ポータル(2026年更新)は、体温が1°C上がるごとに皮脂の分泌が10%ずつ増えると説明しています。
よくある質問
メガネのつるや鼻パッドがあたる場所にニキビはできる?
メガネがふれる場所にニキビが増えるという研究は、この記事が参考にした資料にはありません。ただ、メガネの接触部位に発疹が出た患者42人を調べた2013年の韓国の研究では、フレームの78.5%がニッケル陽性だったので、そこの赤いブツブツは金属アレルギーのこともあります。かゆみがあり、フレームの形に沿って広がるなら皮膚科で確かめてもらってください。
生え際からこめかみがかゆくて、赤い小さなブツブツが出るのはなぜ?
かゆみが目立つなら、ニキビだけでなく、スタイリング剤やシャンプーの成分に対する接触反応の可能性もいっしょに考えます。美容師を対象にした2022年のレビューでは、シャンプーの界面活性剤コカミドプロピルベタインによる接触アレルギーのリスクが1.7倍でしたが、毎日仕事で扱う場合の結果で、ふだんの使い方とは違います。新しい製品を使ってから始まったならその製品をやめ、広がるなら受診してください。
こめかみのニキビは脾臓や膵臓の不調のサイン?
顔の場所と脾臓・膵臓のような内臓を結びつける根拠は、この記事で調べた論文や機関・学会の資料には見つかりませんでした。韓国疾病管理庁(KDCA)と大韓皮膚科学会は、ニキビの要因として皮脂の分泌、毛包の入り口の角化、菌、化粧品や摩擦のような外からの刺激を挙げています。こめかみなら、そこにふれるスタイリング剤・メガネ・ヘッドホンから記録してみるほうが現実的です。
出典
- Korea Disease Control and Prevention Agency (KDCA) National Health Information Portal — Acne (Korean, updated 2026-08-03)機関資料
- American Academy of Dermatology (AAD) — Is your workout causing your acne?機関資料
- Micro-scratches on eyeglass frames and allergic contact reactions, 2013 (PMID 23717004)B
- Acne prevalence and associated factors among dermatology outpatients in Ethiopia, 2025 (PMID 41006368)B
- Systematic review of skin toxicity from hair cosmetic ingredients including CAPB, 2022 (PMID 35805241)A
- Repeated friction washing and loss of stratum corneum components, 2018 (PMID 29243811)B
- Site differences in nonimmunologic contact urticaria on the scalp, face and back, 2012 (PMID 22093067)A
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